息づかい2

息づかい2

息は自らの心と書くように息は心であり、自分であるということになります。

中心は中なる心が物を具現しております。人間も同じです。心が乱れると肉体が乱れます。悩み、憎しみ、恐怖感があると肉体に異常が出ます。心は波動であり、良い波動は直流ですが、感情の波動はパルス系、破壊波動、感覚波動は交流波動と云われ、起伏があります。この心の波動が細胞にダメージを与え、新陳代謝を狂わせます。

肥田先生は肉体改造をされる時、新陳代謝に目を付けられました。当時は7年で細胞が生まれ変わると医学書に書かれていることに光を見いだし、新陳代謝をベースに運動法を試され、自分の運動法を編み出されました。

新陳代謝の細胞分裂は心の蔵にあると云われております。その為には心臓をより安定して使う為に息づかいに目を向けたのではないかと思います。息の乱れは心の乱れ、心臓の乱れになる。心臓の安定をさせる為に横隔膜に着目されている。心配ごと、悩み、苦しみ等があると横隔膜が上がり、呼吸が肺尖呼吸になり、心臓の動きを乱して行く。内圧がかからない為、新陳代謝に必要な酸素エネルギーの確保ができなくなり、代謝を鈍らせる。それが続くと病気、気の不足が起こる。人はこれを直さず、病院に駆け込む。薬で対処する。

代謝には横隔膜のコントロールが絶対に欠かせない。不随筋である横隔膜を呼吸筋でコントロールさせている。腹は上半身、腰は下半身、これが腰腹同量の鍛錬になる。

肥田先生は鍛錬されていて心拍数が運動しても一定であると著書に書かれている。今まで気づかなかったのですが、これは脳が思考停止状態であるということになる。もしかすると心臓も右寄りになっていたのかもしれない。聖者の心臓は右寄りと聞いたことがある。

運動法も新陳代謝が活発になるように配慮されている。三骨軽打法もその内の一つである。最初と最後に準備運動で使っているが、よくよく思うと中枢神経を活発化させ細胞に酸素を送り、細胞の活性化を計っている。脳神経、脊髄神経、仙骨神経叢の刺激をしている。利動力で行う為、奥深くまで、軽い軽打で神経を刺激できる。

肥田先生は肉体改造を肉体直接改造されたのではなく、中心の調和、心の調和を計り、そこから生まれる中心エネルギーを使って肉体を改造させている。八大要件と云われるものも心と肉体の調和です。

この心身強健術はストレスのかかる現代人にとって有難い鍛錬法である。お金をかけず、時間をかけず、場所を取らず、いつどこでもできる一人鍛錬です。

肥田式と一般の運動の違いは肉体を鍛えるのか?肉体を動かしている心をより強くすることで肉体の鍛錬をするのか?の違いがある。

息づかいで呼吸筋の動きを学ぶのに大切な呼吸操練法がある。この中にある腹胸式呼吸法は最も大切なものである。寝て行う為、余分な所に負担がかからず自然体の息づかいが理解しやすい。

腹胸式の腹式は三法で行うが、その上に五法がある。呼吸筋をぎりぎりまで伸ばす。これをする時、武禅、命がけの鍛錬だということを感じる。その後、心に何とも言えない充足感を感じる。普段呼吸筋を伸ばして使っていないことに気づく。宇宙倫理の書の中に宇宙と波動を合わせる時、自然体休養姿勢でつながると書かれている。呼吸操練は地味な操練法であるが最も大切なものである。肥田式は肉体を使った息の鍛錬であり、心の鍛錬、中心力の鍛錬である。

次の言葉からも肥田式の鍛錬は只の肉体鍛錬ではなく、生命活性法であることがわかります。

中心の鉄扉を開かずして生涯を終わるものは 

      米を抱いて餓死するが如し。

たなか 幽月

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